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〈ふつうのサラリーマン〉が長期投資の投信会社・楽知ん投信を立ちあげる
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 昨日の「セブン-イレブン創業」の話の続きです。

 セブン-イレブンが創業された1973年頃(1970年代
半ば)は,「時代の変わり目」でした。

 その頃,日本では1950年代からの「高度経済成長」
がひと段落して「安定成長」の時代に入ろうとしていま
した。

 経済成長の成果がはっきりあらわれて,多くの人が
食べるものや着るものには不自由しないようになって
きました。

 そんな中,「コンビニ」は生まれたのです。「クロネコ
ヤマトの宅急便」もほぼ同じ頃(1976年)に始まりました。
(写真は当時ヤマト運輸の社長で,宅急便を始めた
 小倉昌男さんを描いたイラスト。小出雅之さん作。)

 当時のコンビニや宅急便(宅配便)は,時代の変わり
目にあらわれた「新しい産業」でした。

 「新しいもの」は,最初はなかなか理解されません。
だから,鈴木さんたちも,創業の苦労があったのです。

 でも,コンビニや宅急便は,〈衣食足りた時代〉の
新しいサービスとして,その後,大きく発展していった
わけです。

 現代の

   「(個人を対象とした)資産運用」の世界

も,30数年前のコンビニや宅急便のような「新しい産業」
なのではないでしょうか。

 まだまだ「そのようなサービス(資産運用)は,自分
には関係ない」という方が大勢いらっしゃいます。

 30数年前に

  「朝7時から夜11時まで営業している小売店が
  あったら,あなたは利用しますか?」

と聞いたら,どんな答えがかえってくるでしょう?

 「そんなお店は,自分には関係ない」と答える人は
少なくなかったでしょう。

 今は「投資信託の事業を行うために,会社をたち
あげました」といっても,すんなりとは理解してもらえ
ません。

 しかし,当社が取り組もうとしている

   「普通の個人のための長期投資」

は,将来きっと

   生活の中で「あたり前」の普遍的なサービス

になっていく……

 そう思っています。
 
 私たちは,ささやかであっても,そのような流れを
おし進める存在になっていくつもりです。

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 今日12月1日は,コンビニチェーン「セブン-イレブン」
の創業者・鈴木敏文さん(1932~)の誕生日です。
(写真は鈴木敏文さんを描いたイラスト。小出雅之さん作)

 「偉人伝」の中心は,本来歴史上の人物です。古い
時代の人物は,その業績の評価が,より定まっている
からです。

 なので,鈴木さんのような現役の経営者を「偉人」
として扱うのはどうなのか……という考えもあるでしょう。

 でも,鈴木さんたちが今から30数年前にセブン-イレ
ブンを立ちあげて,「コンビニ」という新しい産業をつくり
あげていった物語は,多くの大人や子どもが知っていて
いい「歴史」だと思います。


         *  *  *  *

         【三百文字の偉人伝】
            鈴木敏文
        (セブン-イレブン創業者)
          1932年12月1日生まれ


    サラリーマンが自前の資金でつくった

 コンビニ最大手・「セブン-イレブン」は,大手スーパー
のイトーヨーカ堂の子会社として設立されました。だから,
「イトーヨーカ堂がつくった会社だ」といえば,たしかに
そうです。

 でも,親会社のイトーヨーカ堂は,1973年のセブン-
イレブンの設立にあたり,資本金1億円の半分しか出して
いません。

 コンビニという新規事業に,必ずしも大きな期待をかけて
いなかったのです。
 
 資本金の残り半分は,イトーヨーカ堂出身の創業者:鈴木
敏文(1932~)や,ほかの創立時の社員たちが,自腹を切る
などして集めました。

 会社の新規事業に対し,社員が自前の資金を持ち寄る
ことは,ふつうは考えられません。

 「どうしてもこの事業を実現したい」との思いで行動した
そのときの鈴木たちは,「サラリーマン」ではなく「起業家」
そのものでした。


※参考文献 
 NHKプロジェクトⅩ製作班編
  『ブロジェクトⅩ挑戦者たち(5) そして,風が吹いた』
 (日本放送協会)

          *  *  *  *
 
 ところで,当社・楽知ん投信は,5名の個人株主が出資
して設立されました。去年4月のことです。

 学校の教師2名のほか,薬剤師,サラリーマンの秋田
(以上,楽知ん研究所のメンバー)。そして,外資系投信
会社から当社に参加した運用責任者の西生智久……
各人が1千数百万円ほどを出資しました。
  
 明日の次回も,セブン-イレブン関連で,話を続けます。

 大道仮説実験の講師をすると,お客さんからこんなふう
に聞かれることがあります。

 「おもしろかったです! この内容はあなたが考えたの
ですか?」

 原則として,講師(実演する人)は,そのプログラムの
開発者ではありません。開発した人は別にいます。

 大道仮説実験の講師は,人が開発したものをそっくり
使って,お客さんに喜んでもらっているわけです。

 たとえていうと,「開発」をした「他人の肩」の上に乗って
いるということです。

 教育の世界では,「誰かの肩の上に乗る」という発想に,
違和感のある人もいるようです。

  「教師は,自分が苦労してつくったオリジナルの授業
   プランに基づいて子どもたちに教えるべきだ。それ
   こそがホンモノだ」

という考え方もあるようです。

 もちろん,先生の工夫や努力は,とても意味があると
思います。

 しかし,個人的な工夫には限界もあるのではないで
しょうか。だからこそ,私や私の仲間はこんなふうに
考えます。

   質の高い内容を,お客さんにお届けするには, 
   「誰か肩の上に乗る」ということがとても重要だ

 それぞれの講師が,自分のオリジナルで実演内容を
いちいち考えなければならないとしたら,高い「品質」
のものはなかなかつくれないでしょう。

 誰にでも喜んでもらえるようなプログラムをつくり出す
ことは,一筋縄ではいきません。

 そこで,

  ・プログラムを開発する仕事(開発者の仕事)

  ・その仕事の肩の上に乗って,お客さんに実演し,
   お客さんの笑顔を直接つくりだす仕事(講師の仕事)
 
という2つの仕事が,しっかりと位置づけられることが必要だ
……と考えるのです。

 これは,音楽で演奏者とは別に作曲者がいるのと同じ
ような関係です。

 演劇でも,脚本を書いた人と,演出や演技をする人は,
別であることが多いです。ダンスでも,ダンサーのほかに
「振付師」という仕事があります。

 だから,世の中の多くのジャンルでは,当たり前のこと
なのかもしれません。しかし,教育関係では,必ずしも
「当たり前」ではないように思います。

                *

 さて,じつはここで述べた「誰かの肩に乗る」という発想
自体が,先人の大きな肩の上に乗ったものです。それは
板倉聖宣さんという人の「肩」です。

 「大道仮説実験」は,板倉聖宣(いたくら・きよのぶ)さん
という教育学者が1963年に提唱した「仮説実験授業」の
成果に全面的に学んだ上でつくっています。

 (仮説実験授業というのは「科学の最も基本的な概念・
   法則を教えるたのしい授業」です。くわしくはまたいずれ。
   板倉さんの本は,仮説社という出版社からでています)
  
 意識的に・主体的に「誰かの肩に乗る」という発想は,
高いところ,遠いところにたどりつくためには,欠かせない
と思います。

 「教育」に限らず,いろいろな分野に通じることだと思って
います。

 「投資」の世界でも,この発想は重要な意味を持つのでは
ないでしょうか。

 たとえば「投資信託」というのは,自分が資金を託す
「運用の専門家」の「肩」の上に乗ることです。

 専門家の「肩」を,投資の素人=普通の人が使いこなす
ためのしくみが投資信託です。

 このブログでは,これからくりかえし「誰かの肩に乗る」
ハナシをすることと思います。


 先日から,「大道仮説実験ワークショップ」のことを書いて
きました。

 「大道仮説実験」は子どもや大人に科学のたのしさを伝える
科学実験の実演プログラム。その最も基本的な特長は,まさに
「プログラム」であること。

 「プログラム」というのは,

   誰もがその気になれば使いこなして成果をあげることの
   できる具体的な手順・内容がパッケージになっている

ということです。そのような条件を備えた「ソフト」を,ここでは
「プログラム」といってます。

 大道仮説実験の実演をする講師には,誰でもなれます。

 まず,実演するプログラムの「フリップブック」(プレゼン用の
スケッチブック)と,一定の実験道具をそろえる。

 フリップブックは,NPO法人楽知ん研究所で出版しています。
写真は,その「フリップブック」です。

 そして,フリップブックに書かれているとおりに進めていきさえ
すれば,実演できるようになっているのです。

 だから,「ベテランの先生」などではない,経験の少ない
講師でも,お客さんに喜んでもらうことができます。

 そこに「名人芸」はいりません。今回のワークショップでも,
学生の講師が大活躍しました。

 だから,特定のベテラン講師の力量にたよらず,いろいろな
場所で「再現」できる(どこでも・誰でもできる)のです。

 このような「再現性」の高さは,大道仮説実験の特長です。

 それは,「たのしさ」を大勢の人に広げるうえで大事なこと
です。大勢の人が講師になって,あちこちでたのしさを伝える
ことができるからです。

 このような方法論は,楽知ん研究所で一から考え出した
……というものではありません。

 板倉聖宣さんという研究者の仕事に負っています。
 「板倉さんの肩の上に乗ったものだ」といえるのです。

 この「誰かの肩に乗る」ということについては,次回に書きます。

 先日行われた大道仮説実験ワークショップの
続きです。写真は準備中の風景です。

 このワークショップでは,私も講座を受け持ち
ました。

 〈社会のお金の流れ入門〉というコーナーです。
1コマ90分を,2日間で3回行いました。

 〈社会のお金の流れ入門〉は,私が作成した
「大人の社会科」のための授業プランで

  「金融資産を出発点として,日本の国における
   大きな〈お金の流れ〉を俯瞰する」

という内容です。

 そして,「直接金融」「間接金融」という2つの種類
の「お金の流れ」についてのべています。

 講座は,フリップブック(文字や図解を描いたプレゼン
用のスケッチブック)を使って進めます。
 
 フリップブックで,

  クイズのような一連の「問題」
  参加者に予想してもらう「答えの選択肢」
  「回答にあたるグラフ・図など」

を示しながら,話をします。

 参加者の方からも,気軽に発言してもらえるよう
気づかいます。議論がワイワイ盛り上ると,たのしい
ものです。

(このような方法論は板倉聖宣さんの仕事に負って
  います。このあたりのことはまたお話ししたいと思い
  ます。)

 金融や経済の話は「社会の科学」です。自然科学
だけでなく,社会の科学も「楽知ん」しよう(知ることを
楽しもう)というわけです。

   

           *

 「(営業準備中の)投信会社の社長」が行う勉強会
だからといって,

  「投資運用の具体的な知識やハウ・ツー」

をテーマにしているのではありません。

  「具体的な知識やハウ・ツーの背景や基礎になる,
    社会や経済の大まかなイメージ」

を,伝えたいのです。

 「経済のことは,自分はまるで素人だ」という大人や,
若い人を対象にした,「金融・経済入門」の教育ソフト。

 そんな「初心者向けソフト」の開発を,これからさらに
進めていきたい……と思っています。

 「初心者向け」というのは,むずかしいです。腰を
すえて,本気で取り組まないと「初心者向け」ソフト
はできない……常々そう思います。

 さて,〈社会のお金の流れ入門〉のコーナーには,
予想していたよりも大勢のお客さま集まりました。
といっても,最も多いときで,10数人ほどですが。
 
 学生から50代後半の「団塊世代」の方まで,お客さま
の年齢層はさまざまでした。

 なかには中学1年の女の子も。「子ども向け」は
まったく意識せず進めたのですが,最後までノート
をとりながら聞いてくれました。

 受講者のある女性からは,「私でもわかる金融の
ハナシをはじめて聞きました」とお褒めのコトバを
いただきました。うれしい。

 じつは,こんな「初心者のための勉強会」を,この
1~2年のあいだ,全国のあちこちで行ってきました。
主催してくださる方に呼ばれて,出張講師をしてきま
した。

 たとえば先月末には,ある高校の職場の集まりに
呼ばれ,先生方と〈社会のお金の流れ〉入門の
勉強会をしました。

 これからもお声がかかれば,どこへでも参ります。
さらに勉強会の頻度を上げていければ,うれしいこと
です。
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プロフィール
名前:    
秋田 総一郎
(あきた そういちろう)
自己紹介:
 1965年,兵庫県に生まれ東京の多摩地区で育つ。鉄道会社勤務を経て,2006年に楽知ん投信(株)を設立し代表取締役に。
 会社勤務のかたわら,「たのしい科学」の世界を子供や大人に広めるNPO法人「楽知ん研究所」で活動してきた。現在,多摩地区で妻と2人暮らし。

連絡先
 akitaあっとluctinfund.co.jp

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