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 今日1月17日は,電気学を開拓した科学者であり,
アメリカ独立などで活躍した政治家のベンジャミン・
フランクリン(1706~1790 アメリカ)の誕生日です。

 フランクリンは,これまで何度か紹介してきました。
2007年12月21日 2008年1月11日

 以下の「三百文字の偉人伝」は「フランクリンについて
うんと凝縮して書いたもの」といえます。宮地祐司さん
楽知ん研究所)の作です。

(写真はフランクリンを描いたイラスト。小出雅之さん作)

          *  *  *  *

         【三百文字の偉人伝】
        ベンジャミン・フランクリン
         (電気学の父・政治家)

  1706年1月17日生まれ 1790年4月17日没

     フランクリンの〈経済的独立〉

 ベンジャミン・フランクリン(1706~1790)は,アメリカ
の独立時に政治家・外交官として活躍したことで知られ
ています。

 若い頃は印刷業を営んで『ペンシルバニア新報』という
週刊の新聞を発行し,40歳になるころに,その仕事を他人
に任せました。

 今で言えば「フランチャイズ」のような〈他人に働いてい
ただくしくみ〉をつくり,自分は働かなくてもお金に困らな
い状態になりました。

 これを経済的独立(ファイナンシャル・インデペンデンス)
といいます。

 彼は経済的独立を果たした後,ありあまる時間で何を
したのでしょうか?

 40歳ころに静電気実験にハマって,毎日好きなだけ
実験をしたのです。

 そのために経済的独立を果たしたと言ってもいいでしょう。
ついには世界の電気研究で第一人者にまでなりました。

 その後,政治や外交の仕事を頼まれたのですが,経済的
独立をしていたので,お金のためではなく,自分のやりたい
ように,みんなが喜ぶようにというポリシーを貫けたのです。


参考文献:板倉聖宣『フランクリン』(仮説社)
       松本慎一・西川正身訳『フランクリン自伝』(岩波文庫) 

          *  *  *  *

 フランクリンの生涯をながめていて思うのは,

   彼の活動や関心領域が,私が参加してきた楽知ん
   研究所(「たのしい科学」がテーマのNPO)や,当社・
   楽知ん投信の世界とおおいに重なりあっている。

ということです。

   ・アマチュア精神による「たのしい科学」の伝統

   ・市民のための科学講座

   ・4つのお金の稼ぎ方(ビジネスオーナー,投資家として
    の生き方。フランクリンは「4つのお金の稼ぎ方」すべ
    てを経験している )

   ・NPOによる公のサービス,
    (市民の手で新しいサービス,笑顔の流れをつくる)

等々……

 そして最後(晩年)には,新しい国家をたちあげる実験
(アメリカ建国)という大仕事があるわけですが……

 フランクリンの生涯には,近代社会の人間の生き方の
「理想」が凝縮されているように思っています。

 フランクリンのような「偉人」と自分たちを重ねあわせる
というのは,厚かましい気もします。でも,スケールや創
造性の「格」がちがっていても,行っていることの「しくみ」
「論理」には同じところがある……と思っています。

   「みんなでフランクリンになろう!」

ということを,楽知ん研究所の仲間と語りあってきました。
(近く,楽知ん研究所から,そのようなタイトルの本を出す
ことを計画中です)
 
 そんなフランクリンなのですが,日本ではその本当の
業績や「生き方」のおもしろさについて,あまり知られて
いないようです。

 おととしの2006年はフランクリンの生誕300年でした。

 楽知ん研究所では,その「記念」に「フランクリン研究会」
という1泊2日の研究会を,東京の多摩で行いました。
(70人ほどが参加 2006年8月5日6日

 私たちの知るかぎり,日本では「フランクリン生誕300年」
関係の行事は,ほかにはなかったようです(見落としもある
かもしれませんので,何かご存知の方がいたら,ぜひ教え
てください)。

 その年,私はアメリカに観光旅行に行ったのですが,アメ
リカでは「当然ながら」という感じで,いろいろイベントがあった
ようです。フィラデルフィアの町に行くと「フランクリン300」と
書いた旗があちこちにありました。

 フランクリンは「これからの成熟経済時代をどう生きるか」
を考えるうえで,とても参考になる人物だと思います。

 もっとみなさんに知っていただきたいので,これからもフラ
ンクリンのことを書いていきます。

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『みんなでフランクリンになろう!』という本
秋田さんへ

> 「みんなでフランクリンになろう!」
> ということを,楽知ん研究所の仲間と
> 語りあってきました。
> (近く,楽知ん研究所から,そのような
> タイトルの本を出すことを計画中です)

それは楽しみですネ。
私もぜひ読んでみたいです。
肥さん URL 2008/01/17(Thu)16:55:11 編集
肥さんへ
 コメントありがとうございます。『みんなでフランクリンになろう!』(仮題)は,今日の記事でも書いた「フランクリン研究会」のときの講演(宮地,秋田ほか)や,その後蓄積したコンテンツを集めてつくろう……という構想です。私は共著者のひとりというカタチで関わります。まだ具体的な作業には入っていないのですが,編集に関わる楽知ん研究所の仲間の人たちと「今年はぜひつくりたいね」と話しあっているところです。
 できあがったら,ぜひご覧いただければ……
秋田総一郎 2008/01/17(Thu)18:26:37 編集
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プロフィール
名前:    
秋田 総一郎
(あきた そういちろう)
自己紹介:
 1965年,兵庫県に生まれ東京の多摩地区で育つ。鉄道会社勤務を経て,2006年に楽知ん投信(株)を設立し代表取締役に。
 会社勤務のかたわら,「たのしい科学」の世界を子供や大人に広めるNPO法人「楽知ん研究所」で活動してきた。現在,多摩地区で妻と2人暮らし。

連絡先
 akitaあっとluctinfund.co.jp

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