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昨日の記事で,
「株式投資」とは本来
自分が応援したい企業(経済活動)を
長期の視野で応援すること
と書きました。
そして,数年前にこのような株式投資のイメージを澤上
篤人さんの著作で知ったことは,今投信会社の立ち上げ
をしている自分の「原点」のひとつでした。
昨日の続き・補足をします。
*
株式の個別銘柄への長期投資で,自分の意思を表現
してもいいのですが,個人で投資できるお金は,非常に
かぎられています。
個人が個人のままでは,ごく限られた影響力しか持て
ません。
だから,ある方針やビジョンのもとに,多数の人の資金
を集めてまとまった資金=ファンドにする。
すると,そのお金が一定の「意思」を表現できるだけの
力を持つようになります。
まとまった資金=ファンドというコトバを,ここでは「投資・
運用」目的以外のものも含む,広い意味で使っています。
世の中では,いろいろなカタチで個人から資金を募って
基金(ファンド)をつくり,公益的な事業を行っている組織
があります。
これも,お金に「意思」を表現する力を持たせているの
です。
ある目的・方針のもとに集めた資金=ファンドとは
個々人が,経済や社会に対する自分の意思を,
より効果的に表現するための道具である
といえるのではないでしょうか。
たとえば何かの社会事業を行っている組織・財団に
寄付することは「その組織の活動を応援する」という意思
の表現です。
投資信託というしくみでは,投資家の資産を守り育てる
目的で,多数の人びとの資金を集めてファンドをつくります。
投資信託のファンドを買う(投資をする)場合でも,
「そのファンドが,どういうお金の流れを社会のなかに
つくろうとしているのか」
「どういう経済活動(企業)を応援しようとしているのか」
という視点で,自分が納得のいくファンドを選ぶ。
そうすると,自分の投資するお金に自分の意思や想いを
込めることになります。
*
昨日の記事で「株式投資で個々人が私益を追求する
ことは公益につながるか?」という質問を出しました。
それについての私の答えは「公益につながる」という
ものです。
「こういう社会になってほしいから,こういう会社を
応援する」
「こういう方針の投信ファンドなら,自分のお金を
託したい」
というスタンスの長期投資で,投資先の企業などが社会
の中で意義のあるものを生み出し発展していくならば,
「投資による資産形成」という「私益」の追求は,
「公益」につながっていく
……と思います。
*
私の友人や仲間には,
「お金儲けなどよりも,もっと大切なことがある」
「投資で〈不労所得〉を得るなんて,抵抗がある」
という人が少なくありません。
そういう人に,私は共感します。
しかし,長期投資を行うということは,じつは「社会の
お金の流れ」という「公」の大きな問題に関わっている
ことなんだと思います。
「あなた個人の損得だけの問題ではない」ということです。
そういうイメージを,より多くの人と共有できたらいいな
……と思っています。
といっても,今日の記事では,まだまだ議論が抽象的
ですね……もっと説明が必要なところだと,自分が講師
の勉強会でも感じています。
このことは,またいろいろな切り口で書いていきたいと
思います。
楽知ん研究所つながりでこのブログを知りました。いつも楽しくブログ拝見しています。
かつて地域通貨の立ち上げをやったことがあるのですがこちらの長期投資の話はそれとつながる部分も多くワクワクします。
早速、澤上篤人さんの本を読もうと思っているのですが、中で「まずはこれから読むと良いよ!」などおすすめがあったら教えていただいても良いですか?よろしくお願いします。
それでは!
澤上さんの著作ですが,「最初の1冊」というと,比較的最近の本で『澤上篤人のあなたのための投信集中講義』(ビジネス社)を,私はオススメします。はじめての方にも読みやすく,澤上さんの考えのさまざまな側面が簡潔にまとめられています。
その後,興味があれば『新版あなたも「長期投資家」になろう!』(実業之日本社)は,上記の著作よりやや詳しく澤上さんの投資について考え方などが述べられています。
じつは,もうひとつオススメがあります。
『お先に失礼!』(楽知ん研究所)という本です。これは,楽知ん研究所主催で澤上さんの講演会を行った際の質疑応答などをまとめたものです。ただ,この本は書店では買えません。楽知ん研究所のホームページで販売していたのですが,同ホームページの販売コーナーが現在「改装中」で,今はホームページでの販売をお休みしています。申しわけありません。
ただ,そう遠からぬうちに販売を再開しますので,その際は,このブログでもお知らせします。
今後とも,よろしくお願いいたします。
(あきた そういちろう)
会社勤務のかたわら,「たのしい科学」の世界を子供や大人に広めるNPO法人「楽知ん研究所」で活動してきた。現在,多摩地区で妻と2人暮らし。
連絡先
akitaあっとluctinfund.co.jp
※お手数ですが「あっと」部分を「@」にご変換ください。
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